「私が子供の時から持つ夢がある。
誰か私自身であって、しかも女性である人はいないか。
例えば双子の姉妹のような女性で、私の考えも私の憧れも、言葉に出さなくても分かってくれる女性に巡り会いたかったのだ。
思いがけなくも、この夢は実現したのだ。
ウィーン社交界のぞよめきの真っ只中で、我々は別人でありながら、私は最も内密な考えも夢も打ち明けられたし、彼女も私達お互いが子供の時からの知り合いであるように話した」
(*プラトンの「饗宴」にある男女半身論に触れて)
「多謝す、神よ。
我が運命は、幾千万の女性の中から、その失われた半分に、とうとう巡り会うことができたのだ」
【リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギー著「回想録」より】 |